大都市圏では一昔前まで戸建て住宅が殆どで和室主体の住まいになっていました。ところが、高度経済成長期にマンション建設や建物の洋風化が増えてきた頃から一間だけにして残りを洋間にする建て方が社会の主流のようになって今日に至っています。
畳の上に座るより椅子やソファーに座る生活の方が楽だし、健康に良いといわれる事情があって洋間が増えてきたようです。和室は部屋の維持に手間暇がかかることも洋間に目を向ける要因になっているようです。一昔前なら床の間付きの部屋だけは適宜、畳や障子の張替えをして季節の花を飾ったり、掛け軸を垂らしながら多忙な日常生活を暫くの間、忘れる余裕を持とうとしたわけです。
昨今のように家庭内がすっかり電化されて便利になった時代と違い、毎日、雑用で追いまくられていた家族がひと時だけでもホッとしようとしていた証でしょう。従って、洋間にしなかった部屋が客間用として利用され、来客があれば会話と共に盆栽や生け花、あるいは囲碁、将棋など、古来の趣味を楽しんだわけです。
しかも、いつ何時来客があっても困らないようにこの客間用の部屋だけは整理整頓してきれいにしてあるので、家族も普段は余り出入りしないほどの気の使いようだったわけです。しかしながら、今日では住まいに和室があっても遊ばせておく余裕がなくなり、日常生活で使われる部屋となっています。
長野県も空き家売り物件が増えています。48才の僕は、家族のために安い空き家を購入して、畳の部屋のある家にリノベーションしようと考えました。
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